2014/11/14:お酒にかかわるコラム
世界の五大ウィスキー(3)
前回、前々回はヨーロッパのウィスキーだったので、今回と次回は大西洋を渡ったウィスキーについてお話ししたいと思います。
今回はアメリカン・ウィスキーについてお話しいたします。
アメリカン・ウィスキーと言われても、ピンとこない方も多いかもしれません。バーボン・ウィスキーを中心とした、アメリカで造られるウィスキーの総称で、「バーボン・ウィスキー」、「テネシー・ウィスキー」、「ライ・ウィスキー」、「コーン・ウィスキー」の4つに大別されます。
バーボン・ウィスキー
●原 料
麦芽、トウモロコシ(51%以上80%未満)
●蒸 溜 法
ほとんどが連続式蒸溜機
●熟 成
内面を十分に焦がしたホワイトオークの新樽で2年以上熟成。
●特 徴
主にケンタッキー州バーボン群で作られている。
華やかなバニラ香がある。
●代 表 銘 柄
ワイルド・ターキー、I.W.ハーパー、ジム・ビーム、etc
テネシー・ウィスキー
●原 料
麦芽、トウモロコシ(51%以上80%未満)
●蒸 溜 法
ほとんどが連続式蒸留機
●熟 成
内面を焦がしたホワイトオークの新樽で熟成
●特 徴
テネシー州で作られる。
サトウカエデ材の活性炭で濾過するので、バーボンよりも滑らかでメロウ。
●代 表 銘 柄
ジャック・ダニエル、ジョージ・ディッケル、etc.
ライ・ウィスキー
●原 料
ライ麦(51%以上)、トウモロコシ等の穀類
●蒸 溜 法
ほとんどが連続式蒸溜機
●熟 成
内面を焦がしたホワイトオークの新樽で2年以上熟成。
●特 徴
バーボン・ウィスキーよりも深いコクと、香り高い独特のフレーバーを持つ。
●代 表 銘 柄
オールド・オーバーホルト、etc.
コーン・ウィスキー
●原 料
トウモロコシ(80%以上)
●蒸 溜 法
ほとんどが連続式蒸溜機
●熟 成
古樽か内面を焦がさないホワイトオークの新樽で熟成、熟成させなくても可。
●特 徴
トウモロコシ独特の甘い香りと、まろやかな風味を持つ。
●代 表 銘 柄
プラット・バレー、ジョージア・ムーン、etc.
以上がアメリカン・ウィスキーの簡単な説明です。
バーボン(Bourbon)の語源は、フランスのブルボン(Bourbon)王朝に由来します。18世紀に植民地問題でイギリスと対立していたフランスが、アメリカの独立を支援しました。独立後、その支援に感謝し、ケンタッキーの地名にブルボン家の名を残し、バーボン郡を作ったそうです。